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ITU宮崎W杯から10日、完全休養をとっていました。
明日から、2017年を見据えたトレーニングが始まります(デュアスロン・マラソンは出場予定なし)。
現時点で抱いている、練習に対する考えを綴ります。
「レースペース付近の練習を繰り返すことで速くなれるか?」
自分が持っている答えは「大抵の場合、No」。「『効率よく』速くなれるか?」という限定が加われば回答はより明確になる。
2台の車を考えてみる。
①最高時速120km/hの軽自動車
②最高時速300km/hのベンツ
「100km/で巡航する時、燃費良く走れるのはどっち?」
間違いなくベンツだ。きっと軽自動車の車内はきっとうるさくて会話もままならない。
「トライアスロンは効率のスポーツ」と言われるゆえんがやっとわかってきた。ショートのエリートを専門にしていたある先輩が言っていた。「ラクなとこをラクに抜けて、きついところで勝負する」。当時2年生の自分にはよくわからなかった。昨年、2本のロングを走ってやっとわかった。226kmを頑張り続けるのは無理、仮に10時間で走るとしたら9.5時間は「エコモード」。残りの30分は後続を引き剥がす時間だったり、集団に追いつく時間だったり、ゴールスプリントの時間だろう。
レースの95%を占める「エコ」な時間でのパフォーマンスが結果を決める。1’15”で泳げて、40km/h巡航を維持できて、4’00”で走れる世界チャンピオンも、きっと8時間の間、頑張り続けるレースはしていないはず。頑張ってない時のスピードが「1’15”」「40km/h」「4’00”」なのだろう。つまり彼らのトップスピードや最大出力はここより遥かに高いレベルにある(実際フロデノは2008年のオリンピックチャンピオンだ)。
何が言いたいかというと「エコモード(=レースペース)」のレベルは「トップスピード・最大出力」のレベルと高い相関にある(因果の方向は不明)。「エコモード」での練習だけでなく「トップスピード・最大出力」を上げるトレーニングもしないといけないと考えているということ。
ここまでが定性的な話で、「やってる練習に効果はありますか」っていう定量的な評価も必須。ここまでやると因果の方向が確定して、初めて「効果のある練習」が完成することになる。「どこまで」トップスピード上げるの?って話もある。上の理論にどこまでも乗っかり続けるとウサイン・ボルトがあらゆる陸上種目を制してしまう。タイム・心拍数・パワーメーターはここで使う。
ということで、インターバル系のトレーニングのみならず、今オフシーズンはウェイトトレーニングも導入する。複数の種目でのトレーナー経験のあるLifeblood谷本院長の指導の下、まずは身体を効率よく動かすことができるようになるトレーニングから。そこでベースを作ると、「トップスピード・最大出力」を上げるメニューに移行。
そのような練習の後には素早いタンパク質と水分の補給が必須・・・ということで、パワースポーツ様に本日PowerBar製品とTopSpeed製品を提供して頂きました。
いいリフレッシュ期間でした。明日から復帰します!