アイアンマン世界選手権遠征記⑦ー山のような果物と次の挑戦
10/15
9:00
自然と目が覚める。今日やろうと決めていたことがある。
次回のアイアンマンは2018年の6月3日、場所はフィリピンだ。
就職活動の解禁は6月1日だし、修士論文だってある。しかしそういう制約を乗り越えて、また挑戦したいと思える舞台だった。
18:00
アワードパーティが始まる。
レース後のパーティーではコナブルワリーのビールが提供される。フルーティーでどれも美味しい。我々は車での移動である。しかし今日は安心して飲めるのだ。
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昨晩のこと、4人のメッセンジャーにて
エース「谷本先生、血尿出た・・・」
谷本先生「多分バイク乗ってる時、尿道の一部が損傷したんだろうね」
谷本先生「ただ、腎臓に問題がある可能性も否定できないから、帰国したら精密検査ね」
レース後に一度血液検査を受けておくと安心だ。皆生の後、自分も受けた。筋肉や内臓が酷使された形跡は見られたが、それ以外は特に問題がなかった。
谷本先生「あと、禁酒ね」
\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/
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ということで、美味しいビールを飲みながら、肉と野菜を頬張る。
舞台では入賞選手の表彰はもちろん、ハワイの伝統舞踊のようなもの繰り広げられ、レースの総集編がスクリーンに映し出される。
エース「おれだ!」
一同「えっ」
ガッツリ映ってる。最後まで持ってる。
https://www.youtube.com/watch?v=rdCW_777CE8&feature=share&app=desktop
10/16
ハワイ観光。島中をレンタカーで走りまくる。時折路肩に寄せてのんびりする。
まずは南端のサウスポイント。世界の果てのようなところだ。空も海もきれい。それにも増してすごいのが風だ。この写真を見てほしい。何がおきているかお分かりだろうか。
木が斜めに、というか地面と平行に伸びているのだ。恒常的な強風のあまり、まっすぐ伸びていくことができなかったのだろう。バイクコースの風もすごかったが、ここではバイクに乗ることすらできないだろう。
島の内陸部は標高が高い。雲が足元くらいの高さだ。
夜はマウナケアへ。移動中に日没時刻を迎えた。ちょうど雲の高さを越えたあたりだった。
一方その頃、「山なんて行かない!」と言い張って宿に残ったぽんさんは、冷蔵庫の中のありとあらゆる果物の皮をむきまくっていた。我々はその後食後のデザートには困らなくなる。むしろメインも程々にデザートにとりかからなくてはいけなくなった。
10/18
15:00
出国手続きを終え、一息ついたところで、選手3人から谷本先生への誕生日プレゼントを手渡す。
谷本先生の誕生日は10/19なのだが、搭乗中に日付変更線を越えることによって、この日を機内で迎えることになる。日本に到着する頃には19日の21時。36回目の誕生日はたった3時間なのだ。ここにも持ってる人いた。
随分とおつかれのようです。
時速300kmで飛び出した飛行機の窓から、コナの街が見える。今振り返ってみれば、結果としては中途半端で、自然と悔しい気持ちもわいてくる。同年代では11位。10位の選手との差は5秒だった。意味のある指標ではないかもしれないが、日本人で2位。1つの目標だったサブ10は達成したが、その差はたったの150秒だった。また来年もここに来られるだろうか、疲労困憊の身体とは裏腹に少し高揚した気持ちの中、飛行機はハワイを離れて太平洋のはるか向こうの日本を目指すのだった。
長くなってしまった遠征記もこれにておしまいです。